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完成したら見えないけれど~水抜き穴番外編

投稿者 : 二級建築士 安田典弘

大阪 堺のパッシブハウス【つむぐ家】の安田です。

今回も引き続き『水抜き穴』のお話です。

前回、弊社標準の『水抜き穴』の仕様をご紹介しましたが、その方法が使えない場合もあります。

みなさん、床下エアコンって聞いたこと有りますか?

床下エアコンとは、床下から各部屋に設置した吹き出し口(床ガラリ)へ空気を送る空調システム

で、冷温風が流れる床下空間が熱源となるため、基礎断熱は必須であり高気密・高断熱な建物でない

とその冷暖房効果を発揮できません。

弊社は基礎断熱が標準仕様であり、 高気密・高断熱 な住宅なので条件はクリアしているのですが、

基礎断熱材を底盤全面に敷き詰める訳ではないので,当然ながら床下エアコン~出た暖気が床の

スラブに吸収されてしまいます。

その軽減策としてスラブ下に断熱材を敷き詰める方法があります。

ただの断熱材ではありません。シップスジャパン社の防蟻断熱材『パフォームガード』を使用しています。

断熱材の上に捨てコンクリートを全面に施工します。

弊社標準の水抜き穴はスラブ下の砕石に浸透させる方法なので、今回は別のやり方が必要です。

でもベースと立ち上がりの打ち継ぎ面で穴を抜くのは前述したように蟻害、気密性を考慮して避けたいところ。

そこで今回はベース打設前に塩ビパイプを仕込んで、スラブ下に水抜き穴を設ける方法を採用しました。

完成するとこんな感じです。

前日結構な雨が降ったのですが、排水効果抜群です!

でも外部、しかも土壌に接する所と床下空間に貫通孔があるわけで、後処理が重要になってきます。

不要になった『水抜き穴』を塞ぐにあたり、まず日本ボレイト社のホウ酸入り防蟻気密シーリング材

を穴の両端に充填し、さら同社のホウ酸防蟻気密パテで完全にフタをします。

これでシロアリ対策、気密処理も完璧です!

https://borate.jp/ 日本ボレイト社HP引用

完成してしまえば見ることすらできない部分ですが、そこに対しての工夫やひと手間の積み重ねで

高性能で快適な住み心地のお家が出来上がると思っています。

これからも惜しまず、怠らず、資産価値のある住宅を提供し続けていけるよう精進いたします!

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