こんにちは
大阪 堺の注文住宅【つむぐ家】の吉田です。
一般の方が疑問に思う住宅のあれこれを解説するコラムです。
今回はサッシの耐久性について解説していきます。
こんな話を以前されていた方がいました。
「樹脂サッシは耐久性が低く、紫外線で劣化するから、アルミ樹脂複合サッシの方が良いと注文住宅の営業マンより聞いてる」
ええ、誰ですかそんなこと言ってた人は。
でも確かに、「樹脂とアルミだとアルミの方が強い」し、「樹脂は紫外線で劣化する」のも確か。
その時は反論する材料が思いつかずに、ぐぬぬ…となりました。
知識はこちらの方が膨大にあるはずなのに…
悔しかったので色々調べてみたんです、樹脂サッシとアルミ樹脂複合サッシについて。
調べた結果、素人意見ではなく専門家として、省エネ設計の先行者としてお答えすると、
「基本的に、おすすめは樹脂サッシ」
と言うことになりました。
やっぱり意見は変わらないのか頑固者!
と思うかもしれませんが、色々と調べた上でメリットデメリットを比較すると
アルミ樹脂複合サッシよりも基本的には樹脂サッシが優れている、ということがわかります。
まず、最初に話していた「耐久性」について
これは大きく誤解していたのですが、そもそも材料としての耐久性で言うと
樹脂<アルミ
となるのは当然です。
でも今回比較すべきなのは素材ではなく「サッシ」、窓ガラスの枠としての耐久性についてでしたよね。
サッシとしての耐久性を比較すると、どちらも「30年」程度と記載されている記事が多いです。
素材自体と言うよりも、開け閉めの摩耗や劣化、地震等による変形での寿命・交換時期が主な原因となりそうです。
そして問題となるのが、結露等による窓枠を支える木組の劣化、変形、腐り。
これを引き起こしやすいのは断熱性能に劣るアルミ樹脂複合サッシの方ですね。
以上の面から、
「耐久性」については、ほぼ互角、程度と考えるのが良いかと思われます。
では次に「紫外線による劣化」について
これも耐久性と似た話となるのですが、
強さ以外に、色の減退といった劣化も起こりそうですよね。
これについても調べたのですが、
樹脂サッシにおいても、30年以上色の変化がない、人の目には判断できないという実験結果があり、
色落ちするというのも「単なるイメージに過ぎない」ということでした。
そもそも、です。
耐久性や紫外線の劣化について想像される樹脂というのは、
洗濯ばさみやバケツなどで使われる、「汎用樹脂(汎用プラスチック)」のこと。
樹脂サッシは「塩ビ樹脂」であり、「使用年数が著しく長いのが特徴」らしいです。
想像されている種類がそもそも違うので、心配する必要も無かったということですね!
これで安心して樹脂サッシをおすすめできますね!
以上より、
「樹脂サッシは耐久性が低く、紫外線で劣化するから、アルミ樹脂複合サッシの方が良い」
という提案をする営業さんには「にわか」判定を差し上げます!
私はこれにて、一足お先に、にわか卒業します!
ところで、「基本的には」おすすめすると、結果部分で伝えていましたが、
アルミ樹脂複合サッシを進める場合もあるのでしょうか。
これについては、アルミの強度が強いことを活かした、「特殊形状の窓を採用する場合」には
アルミ樹脂複合サッシも選択肢に入りますよ、ということ。
ただし、その場合は当然断熱性能も低下するので、ご利用は計画的に。
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